2020年多摩川テナガエビ釣り前に偵察に行ったんだけど…

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いつもとは違う2020年の春

2020年の初春、世界はまだまだ騒がしい。


例年なら、そろそろ暖かい日もチラホラあり、ナイスミドルなオッサンでもウキウキする時候ではある。


んがしかし、2020年はズシ〜〜〜ンと重いSpring has come。


例の訳の分からんウィルスは終息の気配さえなく、人々の健康はおろか経済問題にまで発展する出口の見えないDarkness。


国vs国、国vs国民、人vs人の疑心暗鬼なムードがドヨョ〜〜〜ンと渦巻く現在。


国や有識者とやらは「デマに惑わされず、冷静な判断を!」とは言うものの、マスクはおろか尻を拭く紙さえ手に入らないとあれば、デマだろうがガセだろうがルーマーだろうが、人を押しのけてでもゲットするのが民衆心理である。



オッサンの個人的な意見だけど、オッサンは花粉症ではないのでマスクよりも尻拭き紙が無いほうが痛い!


日本の尻拭き紙騒動を知った某大陸の国民が「日本には『温水洗浄便座』があるじゃないですか。水で洗えるし、温風もあるし……」と言ってたが、やはりそこはハイテク便座を使ったことのない者の戯言である。


コトを終え、直腸をえぐられる強さで洗浄、火傷するほどの温風で入念に乾かしてみたものの、そのままパンツを上げる訳にはいかんのだ。


あれだけナーバスなスイートスポットを最強の水圧&熱風で処理したにもかかわらず、紙をあてるとまだ汚れが付くほどスイートスポットの形状は複雑怪奇に入り組んでいる。


やはり紙は必要で、フィニッシュは入念に拭き上げ、指さし確認しなければ不安なのである。


日本に温水洗浄便座が登場して半世紀以上経っているが、まだ機械任せでは終わらないサンセット。


スイートスポットと便座との戦いは、妙なウィルスごときとは比べものにならないほどのエンドレスバトルなのである。




まぁ、紙の方はオッサンちの近所でも落ち着いてきたが、未だにマスクだけはどうにならん!


近所のドラッグストアでは、極少量の限定入荷するマスクを購入するために整理券を配るシステムだが、その整理券を手に入れるために早朝から並ばなければならない。


オッサンはいつもその行列を横目に出勤してるんだけど「あ〜、今日も大変そうだな〜」と他人事ながら同情するが、毎日の事なので”ある現象”に気付く。


毎日同じ奴が並んでる!


騒動当初は転売ヤーで問題になったが、現在は”表面上”は規制されてるので、あからさまに買い占めるのはマズいだろう。


行列の先頭にいつも陣取っているのは、転売ヤーっぽい奴ではなく高齢者たち。


座れるタイプの手押し車にチョコンと座って、いつも駄弁っているのだ。



オッサンは高齢者に対してかなり偏見を抱いている。


っていうか、偏見を抱くようになってしまった。


まだ世間知らずの頃は「人間、歳を重ねると円熟して丸くなる」と信じていた。


しかし、現実は全く違っていた。


歳とって心豊かになんて、トンデモねぇ〜〜〜〜!


物欲、金銭欲、見栄、嫉妬、不信、怠惰、猜疑、偏屈、意固地、自己中のかたまり。


人はともかく自分さえ良ければの精神である。


高齢者ってモサ〜っとしてるから、一見、人当たりは良さそうだし、上っ面だけの付き合いなら何の問題もない。


しかし、ちょっと掘り下げた付き合いになると途端にそのドロドロな内面が顔を出す。



まだ若い頃は高齢者とディープに接する機会はあまりないだろうが、オッサンみたいに歳を取ってくると、好むと好まざるとにかかわらず接触する機会が増える。


オッサンとしてはテキトーに受け流しているんだけど、相手は話が分かる奴だと思うのか必要以上に迫ってくる。


そんな時にふとその内面が顔を出すのだ。


否、中にはヴィンテージワインのロマネコンティのような超円熟老人もいるかもしれないが、もしいたとすればメトロポリタン美術館に永久保存されるくらい貴重な存在である。


たまたまオッサンの周りはそんな偏屈老人ばかりで、「私のまわりはロマコン級ばかりですよ!」と反論されるかもしれない。


古い話になるが、そうかもしんまい……っと心を入れ替えようと思っていた9年前の矢先、東日本大震災が発生。


その時の出来事がオッサンの疑念を確信に変えたのでした。



9年前のあの時も何かと手に入らないブツが多かった。


店舗ではそんなブツを手に入れるべく行列ができたんだけど、やはり高齢者が先陣を切ってくる。


なんせ奴らには有り余るほどの時間がある。


まぁ、人生の残り時間は少ないかもしれんが、その日その日自由に使える時間だけはあるのだ。


早朝から並ぶなんて文字通り朝飯前。


オープンと同時にダッシュ&ゲット!


普段は「もう年寄りだから…」を合言葉にテコでも動かないくせに、こんな時だけはアスリートも真っ青の行動力と瞬発力を発揮する。


両手に持ちきれないほどのブツを抱えてひと安心。


手押し車に載せきれないほどのブツを押しながら、意気揚々と帰宅の途に就く。


それをルーティーンワークにして毎日のように繰り返す。


片や本当にソレを必要とする人達は、普通に仕事してるし、日常生活でもやることがあるから平日早朝に並ぶなんてできやしない!


理不尽な出来事だった。



そんな9年前の光景がウィルス騒動の現在、再び目の前で繰り返されている。


きっと老人の自宅には、毎朝並んでゲットした使うアテも無いマスクが山積みされてることだろう。


それを眺めては安堵しつぶやく、「長生きはするもんだね〜!」っと。


庭に埋めた銭の入った壺を掘り返してはほくそ笑む、守銭奴のような醜い光景。



しかしもしかしたら、老人たちは自分のためではなく、息子家族や孫のため老体にムチ打ってマスクを買いに来てるのかもしれない。


寝たきりのご近所さんに配るため、早朝から頑張って手押し車を押して来てるのかもしれない。


そう思いたいし、そうであって欲しいが、そうは信じきれない9年後のオッサンは、そんな行列を冷たい目で眺めてしまうのでした。

まずは年多摩川テナガエビ釣り現場の偵察から

まぁ、そんな訳で2020年の春はいつもとは違う光景が繰り広げられているのですが、それは街中のみならずテナガエビ釣り場でも同様なのでした。


ご存じの通り、オッサンのテナガエビ釣り場は多摩川なのですが、今年はやはりそうなるよね…というか、ガッカリを通り越して虚脱感に苛まれている。


仕事などで多摩川沿川を移動していると多摩川の風景がいつもとは違うのである。



原因は2019年10月、関東を直撃した過去最強クラスの台風19号。


多くの河川で氾濫や堤防決壊被害を出したこの台風は、多摩川にも深い爪痕を残しました。


氾濫や決壊は免れたものの、護岸などが少なくとも二十カ所でえぐられたり崩れたりする被害が発生。


増水時に水が流れる高水敷部分が削り取られる「洗掘(せんくつ)」も起きていました。


あれから5カ月経過してますが、未だにその復旧工事は続けられています。




その光景を遠目から見掛けてはいましたが、テナガエビ釣りも開幕が迫ってきているので偵察に行って来ました。



まずは昨年から通い始めた【六郷グラウンド付近】から。


多摩川に到着するが、やはり何台ものバックホー(いわゆる「ユンボ」って奴だけど、ショベルカーの方が一般的かな)が稼働していた。

何台もの作業車が動いていて土煙が凄い


作業車の横をすり抜けながら現場に近づくが、遠目から見てももう悪い予感しかしない。


川沿いにはこの時期でも枯草色の葦が生い茂ってるハズなんだけど、増水の影響でなぎ倒されていて、対岸がキレイに見渡せる程である。


確か現場には目印の立木があったはずなんだけど、それすらも見当たらないのだ。

対岸が見渡せる程なぎ倒されている


目印の立木は倒され、すっかり枯れ果てていた。


昨年は「釣りの邪魔だな〜この木!」と思ってたんだけど、こんな哀れな姿を見ると可哀想である。

すっかり哀れな姿になっちゃって…


この釣り場がこんなに見渡せたことは無かったのである意味新鮮だったが、残念でもあった。


手前のテトラポットには流れてきた枯れ枝で埋め尽くされていた。

足場はもっと低かったハズなんだけど…


かろうじて石は残っていはいたけど、石組はすっかり様変わりしていて、石と石のゴキゲンな隙間は泥が詰まっていて、とてもテナガエビが居つきそうもない。


テトラポットの下の隙間も埋まっていた。

見た目には石も残ってはいるんだけど…


砂利敷きだった釣り場はすっかり泥敷きになってしまった。

地上がこの様なら水中はもっと泥がたまっているだろうて


この釣り場で出会い、テナガエビ釣りのなんたるかをご享受してくれたエビ老師もきっとこの光景を見て落胆しているに違いない。



この釣り場は河川の湾曲部で水の流れが強くあたる水衝部。


エビ老師曰く「ここにある石は以前ここに船着き場があった名残だよ」と言っていた。


オッサンはその昔、都市計画の仕事をしていたから少々治水の知識があるんだけど、水衝部は河川のウィークポイントになる。


こんな危ない場所にこんな大量の石の残骸を残したままにしてるなんて、治水の考え方からするとナンセンスだと思っていた。


でもテナガエビ釣り釣り場としては最高なんだけどサ!


しかし、今回の台風被害により行政も重い腰を上げたようである。


この釣り場のすぐ脇に大量の袋詰め玉石が仮置きされていた。

この量はすごいな!


コレって仮復旧とか簡易な根固め工に使うものだから、ガッチリな護岸張りにする気はないみたいだけど、コレを投入されたらこの釣り場も終わりだ!


願わくは、袋詰めは釣り場とは微妙にズレた場所に置いてあるので、もしかしたら釣り場の下流に投入する気かもしれない。


ぜひそうであって欲しいが、河川の流路形状を見ると、治水の観点からやはりこのテナガエビ釣り場に投入するのが一番効果的だと思われる。


まぁ、オッサンは多摩川流域の平和を守る立場ではないし、どちらかというと釣り場保護の観点から袋をズタズタに切り裂きたい方である。


しかし、それではお昼のワイドショーネタになってしまうので止めておいた。




せめて釣り場だけは残してくれ〜と願いつつ、次の現場へと向かう。


愛車を漕いでいるとふと気づく。


なんかチビッ子がうじゃうじゃいるんですけど…


あ〜そうか!


学校が臨時休校だから自宅待機してるのか…


って、全然待機してないじゃん!


なので「お〜い君たち!自宅待機の意味が分かってるのかい?」と注意しそうになったが、「こんな平日の昼間にエビ釣り場をうろついてるオッサンに言われたくね〜よ!」と袋詰めにされて沈められてはかなわないので止めておいた。


子供は罪の意識なく無邪気で残酷なので、気を付けなければならない。


自宅待機してないチビッ子達をよそに次へ向かう。

他のテナガエビ釣り場はどうよ!

お次は【三本鉄橋】である。


ここには条件さえ整えば、よく釣れるホットスポットがある現場。

三本の電車鉄橋があるせわしない釣り場


一昨年の台風被害でも被害が少なかった釣り場なので、今回も何とかなるだろうと予想してはいた。


現場が見えてくるが、せめてあそこだけは残っていてくれ〜っと願いながら近づくと…


がび〜〜〜ん!泥で埋まってるやん。


石組もズレてしまっていてゴキゲンな隙間は既にギャランドゥ状態。
※「ギャランドゥ」は各自調べてくださいね!しょ〜もない意味だけど。


期待薄で他のポイントも見て回るがやはりアウトでした。

そこそこの石組があったんだけど、すべて分厚い泥に埋まっていた


橋のたもとって水流の形状と流速が不規則になるから漂流物が溜まりやすい。

あんな高さにまで漂流物が…


この釣り場は被害が少ないと思ってたのにとても残念でした。




気落ちしながら次の現場へ。


お次は【六郷橋】なんだけど、近道があるのでそこから行ってみます。


竹藪がうっそうとしているし、けっこう住民が住んでるので知らない人は寄り付かないルート。


入るとすぐに全然変わったことに気づく。


良く言えばトトロの森みたいな雰囲気だったのに、竹藪が流されてすっかり開放的になっている。

以前は中から鉄橋なんて見えなかったぞ


住居もかなり減っていて、オッサンの好きだった怪しい雰囲気は無くなっていた。


寂しいな〜と思いながら進むと、いきなり道が無くなっていた。


あらら、やっぱりダメだったか〜。


なんとなく予想はしていたんだけど、通れなくなっているとは…

通行止めだった


仕方ないので通常ルートに迂回する。


一時的だと思うけど、六郷橋の下は河川敷の工事関連の駐車場みたいになっていた。


川まで近づけるかな〜っと心配になったが、何とか大丈夫だった。



オッサンが気がかりだったのは、この釣り場のメインスポットであるお立ち台。


大きな四角いコンクリートの塊の上から釣り糸を垂れるんだけど、このお立ち台は以前から大きくヒビ割れていたし、下側も大きくえぐれてる(まぁ、このえぐれた所にエビが居つくんだけど…)ので何かの拍子に崩壊するんじゃないかと思っていた。


現場は以前にも増して泥が堆積していた。

ここは潮が高くなると水が乗る場所でもあるから元から土だったけどね


お立ち台は無事残っていた


原型を留めていたお立ち台を見てホッとしたが、やはり周りの石組は様変わりしていた。


ゴキゲンな石組の周りは泥で埋まっていた。

下流側


上流側


う〜ん、これじゃ厳しいな〜


お立ち台の下のえぐれは残っていたから、希望があるとすればココかな。

このえぐれにはテナガエビが居つきそうだな


お立ち台が残っていたのは朗報だったけど、やはり以前のようには釣れないだろうな…


ただ、この釣り場はかなり早朝から常連が陣取るので、元々確保が難しかったので昨年は来てなかったんだよね。




ついでにさらに下流の【六郷水門】も見てきました。


まぁ、ここは一昨年の台風被害で埋まってから全然ダメになって、全く期待してなかった。


やはり、以前にも増して泥が溜まっていてお話になりそうもなかった。


まぁ、たま〜にテナガエビ釣りしてる人もいるから全然できないこともないだろうと思う。

この釣り場はもう来ることは無いかな…



今回は東京側のテナガエビ釣り場をひと通り見てみましたが、今年”も”厳しくなりそうですね。


釣り場が泥で埋まるのも痛いけど、それ以上に増水でテナガエビやその卵が流されていると思われるのでエビの個体数自体が激減していると思います。


何もなければ数年で復活するハズなんですが、毎年のように猛烈な勢力の台風が来襲し、河川敷に冠水するほど増水するのであれば、回復どころか状況は悪化するばかり。



しかし、望みが無いわけでもないんです。


実はテナガエビ環境は自然発生しているのではありません。


常連たちがエビが居つきやすいよう人工的に石組を作っているのです。


もう常連たちはこの状況を把握しているハズです。


きっとシーズンまでにはエビが居つきやすい環境に作り直していると思います。



もちろん自分たちが釣り出来るようにしているのですが、少なからずその恩恵を受ける釣り人も多いと思います。


別にそれを手伝えとは言いません。


シロウトが手を出すと却ってダメにすることも多々あるからです。



確かに心無い常連もいますが、多くの常連たちはその釣り場環境を維持するために他の人が気づかない努力をしています。


当たり前に釣りが出来るのは、そんな人たちの影ながらの努力があることを忘れないでください。




機会があったら、次は川崎側の偵察も行ってみようと思っています。


希望が持てる情報を提供出来たら良いなぁ〜

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