夜アナゴの船釣り仕掛けを自作してみた

夜アナゴの船釣り仕掛けを自作したんだけど

以前と言っても、もう二年も前になる。

 

船釣り専の友人オッサン2号の企画で、東京湾で夜アナゴの船釣りに行ったことがあった。

 

前から誘われてたんだけど、オッサンはず〜っと二の足を踏んでいた。

 

その理由は、夜の水辺に近づきたくないから。

 

明るいうちはお洒落で人出もあるベイサイドも、夜ともなればその雰囲気は一変する。

 

本来、海は人間の世界ではない。

 

東京湾のように人手の入ってない場所が微塵もない港湾も、海と人間界の境界であり決して安心安全とは言えない。

 

それが夜ともなれば殊の外である。

 

 

こういう話は眉唾ものなので信じる信じないは人それぞれだけど、オッサンは”見る質(タチ)”だった。

 

そう心霊系の話である。

 

「だった」とオッサンは書いた。

 

つまり、以前はよく見て感じてたけど現在は全く無いということだ。

 

コレが歳のせいなのかは分からないけど、転機は結婚&父親になった頃くらいだったかな。

 

子供〜若い頃はバリバリにとんがってたから酷いもんで、魑魅魍魎と同居していたという恐ろしい事実。

 

あの頃はそれが普通だと思ってたけど、今考えるとよく頭が狂わなかったな〜とも思う。

 

あれから数十年後の現在、人間として落ち着くと、それらも無くなり今は平和な日々でございます。

 

 

とかく幼少〜若年期は何かと敏感なので気をつけたほうが良いですね。

 

よく面白半分に心霊スポットに繰り出す若者がいるが、ここで言っておきます。

 

絶対行っちゃダメですよ!!

 

あ〜いう場所は質が悪いのがほとんどで、一度喰い付かれたら離れないのが多い。

 

塩で清めるとかもらった御札に守ってもらうなんて焼け石に水で、そんなの彼奴らには蚊に刺された程度でしかありません。

 

もう一度だけ言います。

 

絶対に近づいちゃダメ!!

 

面白いのはって面白がっちゃいけないんだけど、たいてい喰い付かれるのはビクビクしてる人。

 

「全然怖かぁ〜ねぇよ!」と虚勢を張ってる奴に限ってやられるんですよね〜

 

逆にな〜んも感じなくて鈍感タイプって不思議と何ともないんですよ。

 

人間界のいじめと一緒で、絡んで反応するほうがあっちもやり甲斐がある。

 

全くの無反応じゃおもしろくないんだと思います。

 

ちなみにメディアの心霊番組などで「いま触られました!」っていうお決まりのリフがあるけど、オッサン的には本当かな?と思う。

 

こちらがあちらに触れられないように、あっちもこちらに手出しが出来ないのでは。

 

酷い動画になると人が引きずられてるけど、とてもオッサンには信じがたい。

 

オッサンの経験から今まで一度も接触は無かった。

 

視覚的・聴覚的にはあったけど触覚は皆無だった。

 

それがたまたまなのか、人によって感覚が違うのかも知れないけど…

 

っと今回は怪しい話から入ったのですが、まぁ、あんなもんは見ないほうがいいし見る必要もないですよ。

 

な〜んも良い事がないし、ここまで読んだ方が感じた通り「んな訳ねぇ〜じゃん!」と一笑に付されるか人格を疑われるかのどちらかだ。

 

 

 

というわけで、いくら好きな釣りとは言え夜の出撃なんて信じがたい話だ。

 

あちらさんは24時間営業で昼夜関係ないんだけど、夜は人間側も敏感になるからアンテナの感度が違う。

 

だもんで夜&水辺なんて最悪の相性である。

 

釣りモノってけっこう暗くなった夜に釣れるのが多い。

 

暗くなることで魚の警戒心が薄れ、エサをよく食べるから。

 

なので友人や釣り仲間から「今度、夜に行こうよ!」と誘われたりするんだけど、オッサンは「滅相もございません!結構でございます!!」と丁重にお断りするのが常だった。

 

 

しかし、何で断らなかったのか記憶がさだかでないが、その夜のアナゴ釣りは断らなかった。

 

単にアナゴが食べたかったのか、興が乗ったのか、もう大丈夫と思いたかったのか…

 

恐怖の夜海に繰り出したのだった。

 

アナゴ釣行に望むにあたり準備をしなければならない。

 

タックルはシロギス用で代用できるらしいから助かるが、仕掛けは独特のものだった。

 

リーダーに発光するケミホタルを取り付け、釣り鐘オモリという見たこともないオモリの下に針が位置する仕掛け。

 

なんじゃこりゃあ〜!(「太陽にほえろ!」ジーパン刑事)だった。

 

この仕掛けで船下に着底させ、小突きまくるという釣り方らしい。

 

シンプルと言えばシンプルで初心者には優しくて入りやすいが、オッサンには甚だ疑問だった。

 

実釣したが、当日は激渋な日だったらしくオッサンの釣果は二匹…

 

その釣果はともかく、船アナゴって釣り上げたアナゴを捌いてくれるサービスがとてもありがたかった。

 

まぁ、あんなクネクネした生物を自分で捌くなんて普通は出来ないだろうし、それ故、誰もアナゴ釣りをしなくなると商売上がったりだろうからお捌きサービスが定着したんだと思う。

 

他の釣りモノでも捌いてくれないかな〜

 

 

しかしいくら渋い夜だからといって、単にお魚側の原因だけなんだろうか?

 

ず〜っと疑問だったんだけど、どう考えてもそれだけじゃないような気がしてならなかった。

釣りの肝はどこまでアタリを拾えるか?が勝負

その疑問とはあの仕掛けである。

 

釣り鐘オモリの下に針が配置されるアナゴ仕掛け。

 

どんな釣りモノにも言えるんだけど、オモリの下に針が来るのは小さなアタリが取れないのではないだろうか?

 

コレが天秤とかを介して分岐してればまだ良いけど、オモリの真下に針なんて居食い系のアタリには全く反応できないだろう。

 

何であんな仕掛けが定着してるの?誰も疑問に思わないのだろうか?

 

そこで他ではどうなっているのかを調べてみた。

 

しかし全国的にはアナゴ釣りは陸っぱりがメインらしくて、船に乗ってアナゴ釣りをするのは東京湾か宮城県の一部でしか見つからなかった。

 

どこかではスポット的に船釣りもあるんだろうけど、それは分からない。

 

つまりはアナゴの船釣りはあまりにニッチな釣りモノで、それゆえ釣り人口が限られ、進化が止まっているのでは?

 

釣りとはその土地土地のカラーがあって、それらが相互作用や両方向のインタラクションによって進化してゆく。

 

しかし今回のアナゴの船釣りのように一部のスポットでしか行われてないものは、一度そのやり方が定着してしまうとなかなか進化しずらいものだ。

 

そこでオッサンが目を付けたのは、もう一つのスポット宮城の船アナゴ釣りである。

 

こちらの仕掛けは東京湾とは違って、胴付き仕掛けと呼べるもの。

 

コレを見た途端オッサンの頭上のLED電球がペカ〜っと光った。

 

「コレやん!」

 

考えてみれば、オッサンが釣りで使っている仕掛けは胴付き系が多い。

 

オモリを一番下に配置しハリスはその上だから魚のアタリには敏感だし、一番重いオモリが一番下だから操作もしやすい。

 

反面、東京湾の釣り鐘オモリ仕掛けは20号とか25号のオモリの下に針が来るもんだから、アナゴがかなり引っ張ってあの重いオモリを動かさないとアタリとして感知出来ない仕組み。

 

そんなハッキリしたアタリって全アタリの何割あるん?

 

アナゴのことはよく分からないけど、他の釣りもので考えてせいぜい1〜2割が良いところだろう。

 

つまり少なく見積もっても5倍のアタリを見逃しているということだ。

 

コレじゃ〜2匹しか釣れないのも納得。

このオモリを引っ張らないとアタリにならないのはどうにも…

コレが船アナゴ釣り胴突き仕掛けだ!

っという訳で、忘れないうちに船アナゴ釣りの胴付き仕掛けを作ってみることにした。

 

参考にしたサイトは、ご丁寧に仕掛けの細部まで載せてくれてとてもありがたかった。

 

その仕掛けは船宿のオリジナル仕掛けで、マネして作るのもOKだそうでなんて懐の深い船宿なんだ!?

 

写真では分かりづらいので図にしてみた。

図解「コレが船アナゴ胴付き仕掛けだ!」

 

アナゴって釣り上げるとグルグルと仕掛けに巻き付いてくるから、オリジナルはもっとごついラインで作っていたんだけど、オッサンは手持ちのラインで誤魔化した。

 

あくまで見た目だけマネてみただけだから本物とは違うんだけど、形だけはこんな感じ〜で作ってみた。

 

【今回使った材料】

ライン:ナイロン7号ヨリモドシ・スナップ付きサルカン:7号くらいオモリ:六宝型20号(オモリは小田原でも何でもお好きなもので!)気分で発光玉

 

では作っていきましょう!

 

まずはナイロン7号2本を撚ってハリスを作ります。

 

先述の通り、アナゴが仕掛けに絡まっても容易に外せるようにゴツく作ります。

 

逆を言えば、仕掛けが繊細じゃなくてもアナゴは喰ってくるということですね。

 

ナイロンラインを1mカットし、ヨリモドシを入れます。

 

頂点にヨリモドシが来るように半分にして、エイトノットで固定。

結び目はなるべく小さく

 

このヨリモドシがハリスの先端部になり、幹糸方向に向かって撚っていきます。

 

次にヨリモドシを固定していよいよ撚り始めます。

オッサンはこんな感じに固定。固定方法はど〜でもいい

 

2本のラインを撚りますが、一回一回しっかりと撚らないとほどけてしまいます。

 

力加減が肝で、緩いとほどけるし強すぎると変な形になるし、2本を均等な力で撚らないとコレまたいびつになる。

けっこう力加減が難しいぞ!

 

先端より27cmまで撚ったら片方のラインにヨリモドシを入れ、再び撚り始めます。

 

コレを忘れると一本針になっちゃいますよ〜

無心で作業してると忘れちゃうんだよね

 

今ヨリモドシを入れた箇所から15cmまで撚ったら、撚ったラインごとエイトノットで固定します。

コレでちょうど13cmの長さになるハズ

 

次は幹糸と直接連結します。

 

この直結というのがこの仕掛けの肝らしい。

 

幹糸の然るべき位置に、いま撚ったハリスの一本をエイトノットで仮固定。

仮固定すると作業がしやすい

 

その流れでハーフヒッチを5回やって固定。

 

次は反対方向に反対回しのハーフヒッチで5回やって固定。

これで完全に固定

 

この直結部から幹糸の下側3cmにスナップ付きサルカンとオモリ。

 

上側60cmにサルカンを付ければ出来上がり!

コレで完成じゃ!

 

針はお好きなもので良いと思いますが、5号前後のラインをパイプに通す形が一般的なのかな。

 

でも針は何でも好きで良いと思いますよ!

ヨリモドシ部に発光玉を入れてもgood!

 

この仕掛けは太いラインを撚る事によって、ハリスに張りをもたせてアタリを逃さないという事と、アナゴが仕掛けに巻き付いても簡単にほどけるのが武器。

 

アナゴのアタリ方は千差万別で小突いて何かしらの違和感を感じたら即アワセ!&掛けたら一気にリーリングにて巻き上げ!

 

じゃないとアナゴが仕掛けに巻き付いて面倒なことになるらしいです。

 

釣り鐘オモリ仕掛けでは即アワセじゃなくて喰わせるみたいに言われるけど、魚がエサに興味を持って喰い付くのはホンの一瞬。

 

このブログで何度も言ってるように魚にはハリスも針も見えてます。

 

その危険を犯してエサを喰ってくるんだから、二度目のチャンスは無いと思って一発で勝負を決めましょう!

 

この仕掛けは、仕舞いと持ち運びのために巻いてしまうと巻き癖が付いてしまい、せっかくの張りのメリットが活かせません。

 

なのでハリス部は直線にしたまま仕舞いましょう。

オッサンはステンレス線のパッケージを使いました

 

中身を出して適宜な長さにカットして保存&このまま持ち運び

 

ワイヤーハリスVer.とオモリのいたずら

ついでなのでワイヤーハリスVer.も作ってみた。

 

この胴付き仕掛けは、ハリスをピンと張ることにより小さなアタリを逃さないというのが売り。

 

なのでハリスが常に安定した一直線になるワイヤーを使えばいいんじゃね?と思った次第であります。

 

「撚ることもないから手間も省けるし!」といういやらしい魂胆が無いわけではない。

コレがワイヤーハリスVer.だけど、写真じゃ分からんがな

 

幹糸とハリスの結線部及びハリスと上針部にはクロススイベルを使用。

左側のクロススイベルを使用

 

幹糸とハリスの結線部。さすがにココは直結できん!

 

上針とハリスはクロススイベルを通してガン玉で動かないように

 

下針部のヨリモドシとの結線はスリーブを使って固定

 

スリーブをペンチでしっかり潰して固定

 

このワイヤーVer.は簡単にできて直進安定性があり、仕舞いも運びも丸めて大丈夫だから面倒くさくない。

 

デメリットはワイヤーはステンレス製で重量があり、ナイロンVer.のように海底でフワリではなくドスン!と沈んでしまうので、アナゴがそれをどう思うかが謎。

 

予想ではナイロンVer.に比べてアタリの感度は鈍くなるかな…

 

まぁ、ナイロンVer.の予備としての位置づけ。

 

 

 

アナゴという生物は光るものに反応するらしいので、オモリにも小細工をしてみました。

 

オッサンの手持ちに高輝度の蓄光テープがあったので、オモリにベタベタと貼り付けてみた。

コレを加工していろんなアイテムに貼り付けてる

 

六宝型のオモリに貼り付けた

 

暗いとこんな感じにボヤ〜っと怪しく光る

 

最近ではケミホタルをハメ込めるオモリがあったりして、その派手さキラキラ感は増すばかり。

 

アナゴは光りに反応するらしいので、そんなキラキラが好きなら夜行性じゃなくて昼間に活動すればいいのに…とも思うがそれは嫌なんだろう。

 

なんて面倒くさい生き物なんだ!?

 

 

 

今回はオッサンの素朴な疑問に応えるべくアナゴ仕掛けを自作してみたんだけど、どうやら考えることは皆同じらしい。

 

例の釣り鐘式オモリにもハリスをオモリに中通しにする誘導タイプがあったり、天秤を使うにしてもオモリの重さがアタリに干渉しないように工夫してあるタイプも出てきた。

 

やはりアタリに対してあの重さがネックになるという現実は皆が感じるところ。

 

別に従来の釣り鐘式を否定してるわけではなくて、場合によってはその方が有効なシチュエーションも多々あると思います。

 

アナゴ釣り初心者のオッサンなんぞにエラそうに言われる筋合いは無い!と怒られそうですが、下手には下手なりの戦い方があるのです。

 

そのひとつが今回の胴突き仕掛けであり、それを証明すべく実釣すべきですが、アナゴ釣りの予定は全くの未定。

 

早く行きたい気持ちは富士山よりも高い山々なのですが、如何せん夜の船出はためらわれる。

 

万が一、行く事になったら”耳なし芳一”みたいに全身に経文を書いて出撃しようと思ってます。

 

もちろん耳にも忘れずに!

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