人生初、東京湾の夏タチウオ釣りに行ってきました

※ 当ページのリンクにはプロモーション(広告)が含まれています。

 

初めての夏のライトタチウオ釣りに行くハメに・・・

2018年8月26日。
人生初のタチウオ釣りに行ってきました。


釣り場:東京湾-観音崎沖
天気:晴れ
釣行時間:9時00分(潮位:86cm下げ七分)〜
13時00分くらい(潮位:52cm上げ二分)大潮
釣果:タチウオ12匹(60cm〜90cm) 


ロッド:ベイゲームXタチウオ82 195MH リール:フォースマスター400(電動両軸リール) ライン:PE1.5号
(↑全てオッサン2号からのレンタル) 
天秤:オッサン自作のタチウオ片天秤 オモリ:60号 仕掛け:ハリス6号タチウオバリ1/0号 全長1.5mの一本バリ
エサ:コノシロの切り身



このブログでお馴染みの船釣り専オッサン2号からの発注で、タチウオ釣り用の片天秤を大量に制作。


2号の会社の釣り部企画で船を一隻仕立て、タチウオ釣りに繰り出すらしい。


オッサン自作の天秤はその時に配るようだ。


市販品を買えば結構なお値段になるが、オッサンの自作となれば材料代だけで済むのでかなり安上がりになる。
タチウオ用片天秤の自作の記事はこちら



オッサンも手を動かすのは嫌いではないので、トットと製作して速やかに納品した。


その功績を買われ、何の関係もない2号の会社のタチウオ釣り大会に半強制的に参加となりました。




参加ともなれば準備しなければならない。


タチウオ用の天秤を自作しておきながら言うのもなんだけど、オッサンはタチウオ釣りなんぞやったことがない。


なので、タチウオ釣り用のタックルを始め、必要なアイテムをなにひとつ持ってない。



一番肝心なロッドとリールはライトアジ釣り用にオッサンが所有している怪しいアイテムを流用。


果たしてナイスファイトのタチウオに耐えられるか怪しいもんだが、それしかないんだからしょうがない。



両軸リールにはPEの1.5号が巻いてあるが問題はリーダー(先糸)である。


タチウオの鋭い歯に耐えるとなれば最低でも6号以上の太さがほしいところ・・・


オッサンが持っているフロロカーボンラインで一番太いのは4号で、タチウオ釣りに使うには心もとない細さ・・・


かといって、最初で最後になるかもしれん釣りモノの為に太いラインを買うのももったいない。



長考した結果、市販のタチウオ用仕掛けのハリスを一つ失敬してリーダーに流用するというトホホな作戦を実行する。

買ってきた市販の仕掛け。一番安くて本数も多かった


一本犠牲にしてリーダーに転用というセコい作戦


天秤はもちろん自作。2号に納品したのとは別に自分用に作った


いくら初めてでも釣り方を何も知らないのではお話にならないので、youtube動画で勉強してみた。


プロアングラーがすごいスピードでロッドをシャクリながらリールを巻き&ストップを繰り返しているが、こんな動きできるか!!とツッコミを入れる。


しかも釣りの状況によって、シャクリ幅とリールの巻きを1/4とか1/2回転とか変えるらしい。


この釣りって面倒くさいぞ・・・・・早くも気分が萎える。



まぁ初心者だから目標は5匹に設定して、とにかく周りに迷惑かけないように気をつけよう。

タチウオ釣り現場までは長い道のり

当日、仕事用の軽トラックが船宿までの足。


急遽、2号が同乗することになったが、軽トラックはとても狭いので巨漢の2号が乗れるか心配だった。


まぁ、最悪は荷台に括り付けておけばいいや!と思っていたんだけど、何とか2号を助手席に押し込み事なきを得たが、軽トラの挙動がいつになく重い・・・


さすが2号、もうコヤツだけで積載荷重をオーバーしてるようだ。




向かう船宿は多摩川最河口部にある羽田の「えさ政」。


オッサンの地元の船宿なので、クーラーボックスさえなければ自転車でも簡単に行ける距離である。

二度目の船宿。前回も2号の会社の釣り部企画で来た


船を何隻も所有していて、ここら辺では大きい船宿



受付すらも多摩川上にある面白い船宿


2号は今回の企画の幹事なので誰よりも早く来て準備をしている。


今回の釣り企画は12名中タチウオ釣り経験者が3人と、何とも心もとないメンツなので2号もいろいろと大変そうだ。



片やオッサンは特にやることがない。


まぁ、こんなこともあろうかといつものハゼ釣り道具も持ってきたので、堤防に座ってハゼ釣りをやることにする。


既にハゼを釣っている方がいたので釣果を聞いてみると「ちっちゃいのばっかりだね〜」とのレスポンス。


今年はどのハゼ釣り場も状況は良くないようだ・・・



一投目から早速ハゼが上がるがやっぱり小さい。

う〜ん、やっぱりこのサイズか・・・


しかし、ハゼの活性はすごく良くて、一ヶ所で連打してくる。


「お!大井ふ頭中央海浜公園よりもいいじゃん!!」とうれしいオッサン。


時折10cmオーバーも上がってきて久しぶりに楽しいハゼ釣りになりました。


もうタチウオじゃなくてハゼ釣ってようかな〜っと思ってたら、残念ながら時間切れで渋々タチウオ釣りに向かうオッサンなのでした。




2号も気を使って、オッサンには左ミヨシ(一番前)の釣座をご用意してくれ、自身のタチウオ釣りのタックル(しかもリールは電動だ!)も貸してくれた。

電動リールは楽ちん。重いけど・・・


とりあえずオッサンの使い物にならないライトアジタックルは使わずに済みそうだ。



初心者だらけだから出発前に2号がタチウオ釣りのレクチャーを始める。


シャクリのやり方からエサの付け方、タチウオの危険さ・・・などなど。


ひと通り説明が終わり「なにか質問はありますか?」でオッサン的には「バナナはおやつに入りますか?」と場を和ませる為の化石ギャグをぶつけようかと思ったが、大会社の会長や副社長も参加してることだし、同行している秘書の目も光ってたのでやめておいた。


こんなアホを連れてきた責任もあるし、2号も立場上いろいろ複雑だから、まずはおとなしくしておこうとアダルト対応なオッサンなのでした。




ほどなく出船。

船が陸を離れた時って「冒険だ!」って、いつもワクワクする


羽田空港を横目に見ながら多摩川を下り、東京湾に出る。

羽田空港脇にあるアーバンな船宿だ


本日向かう現場は観音崎沖、位置的には横須賀の猿島付近。


猿島とは東京湾にある唯一の自然島で、海水浴やBBQなどで夏場はカオスになることで知られる。


船で一時間ほどかかる遠征となるが、タチウオが釣れるポイントってすごく限られてるからしょうがない。



現場に向かう間、各人が釣りの準備をする。

準備で忙しくなる船内


オッサンは既に仕掛けのセッティングも終わっていて、ほとんどやることもないからエサ付けの練習でもしようかと思ったが、その前にやることが・・・


本日は秘密兵器を用意した。

エサのコノシロの切り身


に、怪しい白い粉を振りまく


コレは違法薬物でタチウオをアッパラパーにして釣り上げる、というものではまったく無く、市販の摂餌促進剤。


今回のタチウオ用ではなく、ハゼの疑似餌に使うために買ったんだけど、オッサンがだらしなくて疑似餌ネタが企画倒れで使うアテもないもんだから、今回の出番となりました。

やっと出番だ!



怪しい粉を振りかけ、味を浸透させる為にしばらくクーラーボックスに入れておく。


夏場は餌をクーラーボックスに入れるのは釣りの基本である。


新鮮な餌の方が釣れるのは当然で、餌が暑さでシナ〜っとしてたり傷んでたりでは釣れるもんも釣れない。


このような細やかな配慮が釣果アップにつながるのだ!



暇なので適当に時間を潰す。

船に酔ったことはないけど酔い止めのお守り「ミンティア」


狙う水深は40〜60m前後らしく、オモリは60号を付ける。

デカくて重いオモリだが、コレでも”ライトタックル”仕様


ふと見るとオッサンの反対側の2号が怪しいことになっていた。


顔面の日焼け防止らしく、かぶりものにサングラスにマスク・・・


これからタチウオ釣りですよ!というよりは、これから銀行を襲撃しますよ!といったいでたちである。

銀行強盗にしか見えん!


顔面重装備の割に背中は無防備だ。

「釣りバカ」確かに異論はない



餌もいい塩梅になったので、餌付けの練習をしてみた。


餌の中央にハリを通さないと餌が回転してしまうので、丁寧にセンターに縫い刺し。


フィッシュイーターのタチウオの餌は小魚を模しているので、餌が回転すると喰ってこないらしい。



餌は魚が直に接触する部分だから、どんな釣りモノでも丁寧な餌付けは釣りの基本だし、釣果に大きく影響する。

うむ、良い出来だ!



途中、伊豆大島行きの高速ジェット船がすごい速さでブチ抜いて行った。


ジェットエンジンの「ヒューーーーン」っていう音がカッコ良かった。


後で調べたら、この船は4隻のジェット船の内の「セブンアイランド 大漁」という名称らしい。

「大漁」とは何とも縁起が良い


現場までもう少しだ。

人生初のタチウオが釣れた!

猿島が近くなり、船のエンジンがスローになる。


見るとタチウオ船の大船団。


話に聞いていたが、コレほど釣り船が密集しているとは・・・


こんなに広い海なのに、こんな狭い範囲で釣りをしなくても良いのではないか!?


つくづく日本人は群れるのが好きな民族である。

隣の船とオマツリするというのもあながち冗談でもないらしい


大船団の中に突入し、定位置を確保するためにゆっくりと移動する。


先行していた同じ船宿のアジ・タチウオリレー船の横に陣取る。


「水深65m。40〜55mにタチウオの反応あります。ハイ、どうぞ!」船長から開始の合図。


いよいよオッサン初タチウオが始まった。


早速、仕掛けを投入する!っというわけにもいかず、「アレ?ベイトリールってどうやるんだっけ?巻き上げのスイッチはどれでどっち方向に廻すんだ?」と準備時間がたっぷりあったにもかかわらずグズグスしていた。



やっと仕掛けを投入。スルスルと仕掛けが落ちてゆく。


リールに表示されるカウンターを凝視しながら目的の水深まで落とす。


目標は55mまでだが、ハリスが1.5mの長さがあるのでおまけでもう3m余分に落としてみる。


仕掛けが落ちるのを止めて、5秒ほどそのままにして仕掛けが安定するのを待つ。



さて、これからシャクリながら手動で巻き上げるのだが、いきなりプロアングラーのようなクイックな動作はできるはずもないので、まずはゆっくり50cmほどシャクってから半回転巻いてみる。


「こんな感じかな・・・」ゆっくりシャクっては巻いてを繰り返してみる。


リズムが肝心っと自分に言い聞かせるが、残念ながらオッサンにリズム感はないらしく、時おりどっちの手でシャクってどっちで巻いてるのか分からなくなる。


ぎこちなくやってると、シャクった時に仕掛けが根掛かりしたように動かなくなった「お!もしかしてアタリか!?」気持ちは焦るが、ここは冷静にシャクリ続ける。


何度かシャクってるとラインが全く動かなくなったので、大きくアワセる。


「掛かったぁ!」っと思ったんだけど、焦りと電気的リールに慣れてないもんだから巻き上げスイッチを探しながらモタモタしていた。


やっとリールが言うことを聞いてウィ〜〜〜ンっと巻いてくれた。



後は自動で巻いてくれるので、ロッドを支えてさえいればいい!


時おりロッドが重くなり、タチウオが強く引き込んでいるのが分かる。


やぱり電動は楽ちんだ!


仕掛けが水面直下まで来るとでリールが自動的に止まり、後は自力で手繰り寄せる。


天秤を持ち上げるとハリ掛かりしている長くて眩しいほど輝いているタチウオが見えてきた。


タチウオの鋭い歯に気をつけながら、ハリスを握ってタチウオを船上に引き上げる。


スゲェ〜!人生初のタチウオが第一投で上がってきた!!



タチウオは船上でも暴れるので喰い付かれやしないかとビビりまくるオッサン。


フィッシュグリップでおっかなびっくりキャッチして、ハリを外そうとするのだが、硬い口周りにガッチリ掛かってハズレやしない!


何とかハリを外し、ハサミで目の後ろに切り込みを入れてからバケツに投入し、血抜きをする。


せっかく釣り上げた獲物は正しく新鮮に持ち帰りたいものだ。

人生初タチウオ


バケツに浮かぶタチウオを眺めながら、「太刀魚とは、よくこんなピッタリなネーミングを付けたもんだ!」と感心した。


本当に細長くキラキラに輝いていて、何でこんな魚になったんだろう、と不思議でしょうがなかった。



興奮冷めらぬうちにすぐに次の投入準備をする。


釣りっていつなんどき釣れなくなるやもしれないので、釣れる時に釣れるだけ釣っておかなければならない。


クーラーボックスから餌をひとつだけ出して、丁寧に刺し通し。


気持ちは焦るが餌付けだけは時間を掛ける価値がある。



次もすぐにタチウオが上がってきた、という具合にはいかなかったが、それでもすぐに次のタチウオが上がってきた。


どうやら到着時が時合いだったらしく、初心者多数の割に船中はタチウオが釣れまくってお祭りになっていた。


活気づく船内とは裏腹に、初心者たちのお世話で飛び歩く幹事2号。


タチウオがハリから外れない、ラインが切れて仕掛けが無くなった、竿先が折れたetc・・・


オッサンも含め初心者達はワガママで「んなもん自分で面倒みろや!」と言いたいであろう血気盛んな2号も、さすがに会社絡みとなるとお世話しないわけにもいかない。


社外のみならず社内営業も処世術の大きなポイントである。


ましてや会長と次期社長もその営業ぶりをみている。


あれだけ釣り好きな2号が釣り船に乗ってるにもかかわらず釣りができないのも辛そうだ・・・


頑張れ!2号!!


心の中で応援するが、”まぁ、オッサンには関係ないからど〜でもいいや!”とも思う。

満身創痍の竿頭

ようやくタチウオのシャクリに慣れてきた頃に時合いが終了し、アタリが遠のいてしまった。


慣れた頃に終了するのは釣りだけでなく、どんなモノも同じである。


慌ただしかった船内も静かになり、ひと仕事終えた2号も疲れ切った表情で自分の釣座に帰ってきた。



釣りって釣れ続けることは少なくて、必ず釣れない時間帯がある。


そして釣れる人と釣れない人の違いは、この魔の時間帯をどう乗り切るかで別れる。


オッサンはいつも釣れない側で魔の時間はグダグダ過ごしてるんだけど、今日は初めての釣りモノで新鮮な気分だったので、ダレることなくシャクリとリールの関係を熱心に試していた。


その甲斐あってか知らないが、チョロチョロと釣り上げていた。

本日のオッサンの最大タチウオ。指4本サイズ


反対側の2号もやっと釣りができる幸せからかタチウオを釣り上げていた。



釣れないときは釣れる人の真似をするのが得策で、釣った時の水深やシャクリ方の情報をお気楽に聞けるというのも知ったもん同士、ご一行様の良いところでもある。


誰かが釣れればその情報をみんなで共有する「東京湾グループウェア」


しかし、初心者が多数を占めるこの船のグループウェアなんぞたかが知れていて、タチウオはなかなか上がって来ない。



船中もドヨ〜〜ンと重い空気が流れ、真夏の暑さも手伝って戦意喪失し釣りを止めてしまう者もいる。


それがまたお歳を召した役員ならまだしも、入社したての若手だったりするが、お前!それはとてもマズイのでは?


この若者、釣りを諦めてもうダル〜って感じで自分の釣座に崩れちゃってるんだけど、隣には副社長がいるんだぞ!


いくら休日のレジャーとは言え、ジャパニーズビジネスマンに無礼講は存在するはずもなく、お前のその姿はしっかりチェックされてるんだぞ!


この新人、次の釣り企画時にはもう消えてるか、マダガスカル営業所にでも飛ばされてるんだろうな・・・



そんな心配をしながらシャクリ続けるオッサン。


なにせ大枚はたいて船に乗ってるんだから、獲物は最大限持って帰らな!!必死である。



電動リールは巻き上げる時は楽ちんなんだけど、如何せん重量はあるから一日シャクリ続けるのも大変で、もう沖上がり頃にはロッドを持っていた腕が痛くなっていた。


しかしその甲斐あって釣果は12匹と竿頭でした。


竿頭って言っても初心者だらけだし、2号はロクに釣りしてないし、でもオッサンも初心者だけど頑張ったし・・・っと複雑な心境でした。

初めてでこれだけ釣れたから十分でしょう


後日、直近のタチウオ釣りの釣果を見てみたら竿頭は14匹とかだったから、オッサンの12匹も大したもんじゃん!



「タチウオ釣りやりたくなったでしょ!」と2号が言ってきたが、「電動リールじゃないとやる気にならない」とオッサン。


「電動リール買わなきゃならないとなると一生出来ないじゃん!」とぬかしてきたが、確かにそうかもしれない。


人間って一度ラクを覚えると、もう後戻りできない生き物である。




帰宅してオフロに入っている時に気づいたんだけど、指やら足やらにタチウオの鋭い歯でやられた傷が何ヶ所もあった。


恐るべしタチウオ。


やはりタチウオは戦うべきではなく、貰うものであると知った。

スポンサーリンク