2021年11月14日。2021年29回目のハゼ釣りに行ってきました。
釣り場:「秘密の花園」(KLA)※釣り場は諸事情により場所は明かせません。申し訳ないです。天気:晴れ釣行時間:7時30分(潮位:75cm干潮)〜11時30分くらい(潮位:135cm上げ6分)長潮釣果:マハゼ20匹(13〜17cm)
竿:ベイシックジャパン「行雲流水」1.5m道糸:フロロカーボン1.5号 ハリス:フロロカーボン1号ハリ:袖4号スレオモリ:自作Fe(鉄)オモリ。1号相当の重さエサ:アオイソメ&ボイルベビーホタテハリス3cmの胴付ミャク釣り仕掛け
長い人生、人によってはそれほど長くもない人生においては、常にジャッジを迫られている。
意識的に、もしくは無意識に判断しなければならないことばかり。
生きるということは常に何かしらのジャッジメントをしているのであって、良い悪いのどちらに転ぶのかは本人にも分からないタイトロープ。
それが人生だ!
ホンの些細な無意識的な判断が、その後の人生を大きく変える事もあり得る。
それが大英断だったならともなく、そうじゃなかった場合は下手すりゃ〜命に関わることもありうるから油断ならない。
リスクテイクを喰らうのが自分自身だったらしょうがないと諦めもつくが、コレが他人様を巻き込んだりする事態にまで発展すりゃ〜大ごとだ。
まぁ、フツーに生きてフツーの身分ならどちらに転ぼうが大した問題にはならんし、大変だと思ってるのは本人だけで、社会に何の影響もないことがほとんどだろう。
例えばこんな塩梅に。
ダラダラと長い時間だけを過ごし、感情の通り過ぎた彼女とこのまま続けるのか、それともトキメキを求めて次に羽ばたくのか?
社畜扱いを受けた糞会社を辞め、安定を捨てリスクを犯してリクルート活動するのか?
増加の一途を辿る体重を減らすためにコンビニスイーツを我慢するべきか、それとも溜め込んだストレス発散の為にニューヨークチーズケーキを食べるべきか?
たいていは、こんな程度の場面でジャッジを迫られるくらいなもんだと思う。
当人にとっては大きな決断と思うカモしれんが、関係ないアカの他人からしてみれば、別にど〜って事ないミジンコみたいなちっぽけなトピック。
でも、これでいいのだ!
他人に影響を及ぼすなんて、余程の社会的地位や権力がなくては出来ないし、普通の人間がそんな大それた責任を背負う器なんて無いんだから。
こんなちっぽけなオッサンも、ミジンコよりも更に小さいマイコプラズマ程度のミクロな決断を常に迫られ続けています。
英断なんて全くなく、毎日毎回のミスジャッジの連続に悶絶しながら、辛うじて生きています。
そして本日のハゼ釣りもくだらんジャッジを迫られた釣行だった。
昼間はけっこう暖かい陽気の11月。
でも日が暮れると冷えて来るもんだから、布団が心地よい。
オッサンはいつも枕元にお気に入りのエッセイを置いてて、布団に入りながらソレを読むのが日課。
しかし寝付きがスゴく良いもんだから、2ページも進まないうちに天使の眠りについてしまう。
酷い時なんて、「アレ?昨日はどこまで読んだっけ?」と読み返しているうちに眠ってしまうこともしばしば。
だもんで、同じエッセイを何ヶ月も置いてたりするが、全然進んでない有り様。
まぁ、睡眠導入の為という意味もあるからソレはソレでいいや。
んで、心地よい眠りから覚めると予定よりも遅くて、すっかり寝坊していた。
慌てて起き出すが、「なんでせっかくの日曜日にこんな慌てなきゃならんねん!」と残念な心持ちにもなる。
陽気が良いとは言え、朝方は結構冷える。
しかも本日は、日陰で風がいつも吹きさらしになってるポイントの予定だから、完全防寒仕様にて出発。
しかし期待したよりも寒くなく、現場に到着する頃には汗だくになっていた。
既に常連たちが釣り糸を垂れていて、お目当てのポイントはすっかり占領されていた。
「ムムム、出遅れたか…。考えることは皆同じだ。」
釣れ具合を聞いてみると、やはり厳しいらしい。
そうだろうて…
今現在は干潮時間で、本日は長潮だから状況の大きな改善は期待できない。
ハテ?どうしたもんか…
オッサンのシナプスが激しくスパーク。
んで出た答えが、「まぁ、いつものポイントに行きましょうかね!」というトホホな決断だった。
いつものポイントへやってくると既にH2氏がいた。
サツを交わし、ハゼ釣りの塩梅を伺うがダメらしい。
毎回毎回オッサンが釣り場に来る時はダメな日ばかりだから、もうすっかりこのリフの免疫が出来ていてなんとも思わなくなっている。
オッサンが到着した時点でH2氏は移動するかどうか迷っているようだった。
その気持も分からなくはない。
このポイント一帯は潮位が低くなると、ハゼを狙うべき穴がほとんど無くなる。
つまりは釣りにならないという事で、だからこそ常連たちは深さのあるポイントへ行っていた。
この釣り場を知っているなら、今の状況でココへは来ないだろう。
しかしオッサンも何も考えずにココへやってきた訳ではございません。
チャンと勝算があってのことでごぜぇやす。
オッサンがゴソゴソと釣りの準備を始めたので、H2氏も少し粘るらしく移動を我慢しているようだった。
まずはブレックファーストをもぐもぐやりながら状況の確認。
ど干潮なので水深なんて20cmくらいしかない。
全然、水無いんですけど…
エサはいつものようにアオイソメ。
エサ入れがいつもと違う気が…
このアオイソメは近所の釣り好きの友人からの頂きもの。
エサ入れもその友人から借りてるんだけど、スゴイのね!最近のエサ入れって!?
構造的にはステンレス魔法瓶のようになっているらしい。
「コレだと夏も冬もエサ入れ内が安定するからエサが長持ちするんだよね!」とのこと。
マイボトルみたいにステンレス構造になってる!
開閉はマグネット式になっていて、ロックもできる。
マグネット開閉ならロックなんて必要ないんじゃ?と思ってたら、「活きたカニとかを入れておくとカニが力づくで開けるんだよ!」とのこと。
結構な磁力でしっかり閉まるんだけど、カニってすげぇ〜な!
確かに、釣りをしていてカニにイソメを掴まれるとかなり強引にグイグイやらないと外れないからな〜っと納得。
最近のエサ入れってスゴイんだね〜っと感心していると「いや…ずっと前からあるけど」とのこと。
流行に疎いオッサンなのでした。
さらに本日はホタテを持ってきました。
もう異常に数が釣れる事も無くなって来たので、少ないアタリで確実にハゼをゲットすべくイソメとホタテのコラボエサ作戦です。
海水でホタテ解凍中
イソメを刺し通したら、突き出た針先にイソメの貝柱繊維を少々引っ掛けてエサ付け完了。
こんな感じ
やっぱりね、違うんですよ!ハゼの反応が!
イソメ単体よりもアタって来るし、しっかり喰ってくるからハリ掛かりも良好だし、ハゼがスレ気味でもまた喰いやすい。
「そこまで豪語するなら、穴釣りシーズン始めからそうすれば良かったじゃん!」
確かにその通りですが、実は問題もありまして…
それはまた後ほど。
コラボエサを適当な穴に落としてゆくが、水位が低すぎて穴からエサが見えてしまうほどの浅さ。
最初の穴は音沙汰なしだったが、2つ目の穴から反応あり!
んがしかし、少々悩む感じ…
ダボハゼにしては微妙なアタリ方だけど、しかしハゼのアタリと断定するには薄過ぎる…
いやしかし、ダボにしてはちょっと重いアタリ方だが、ハゼにしてはアタリの幅が狭い…
いやしかし……
疑念を抱きながら同じ穴に落とすと、すぐに喰ってきた!
ツンツン!またしても細かくて竿先の下げ幅も狭いんだけど、ダボとも違うアタリ方。
いつアワセるかタイミングを見計らっていると、いきなりグン!っと引っ張っていった!!
ハゼだ!と反射的にアワセるとググン!ググン!と重い引き。
浅いけど穴からズルん!と引きずり出して、上がってきたのは16cmほどの良型。
お〜!ホタテ効果だ!!
珍しくスタートダッシュでうれしいオッサン。
ヨシ!この調子で釣るぞぃ!
んがしかし、世の中それほど甘くなく、次が続かない。
穴釣りといえば大体が同じ穴から複数釣れるんだけど、アタリが無いんですが…
そもそも狙うべく深さのある穴がほとんど見つからず、苦戦を強いられている。
遂に近所でやっていたH2もシビレを切らして、もっと深さのあるポイントへ移動を決断。
んでオッサンも御一行様として随伴っということはなくて、その場にステイ。
確かに厳しいですよ!
しかし、オッサンにはある光明が見えていたのです。
穴がダメなら他がある。
水位が殆ど無いのでハゼは沖に行ってしまった、と考えるのが普通だし、実際にそうなのかも知れない。
「もう水がないからハゼは沖に行っちゃったよ!」とのたまう常連もいます。
でもオッサンは沖に去ってゆくハゼを見たことがないのも事実。
まぁボサ〜っと釣り糸垂れてるからマトモに見えてないのかも知れませんが、もう何年もこの釣り場に来ているけど、沖に泳いでいくハゼを見たことがない。
逆に、沖方面からハゼがやってくるのはしょっちゅう見ています。
つまり水位が下がったからと言って、ハゼは沖に避難しているのでは無いんジャマイカ?
水位が低い時に何の障害も無い沖をウロウロしてたら捕食者の餌食になってしまうから、泳ぎが遅いハゼにとってはリスクでしかない。
そう考えると沖に向けて移動しないのでは?というのがオッサンの見解です。
んじゃ〜どこにハゼが居るのかというと、今いる真下。
この護岸の下にハゼが居るんだと思います。
ゴロゴロと大きな岩が無造作に置かれているこの護岸の下は、水が溜まっている隙間が多いハズです。
ずっと以前、オッサンの穴釣りのお師匠様が生前に言っていた。
「この護岸が出来た当時はもっと隙間がたくさんあって、水際じゃなくて護岸の一番上の穴からでもよく釣れたもんじゃ!」
今は地震とか経年変化でその隙間が埋まり、そんな釣り方は出来なくなってしまった。
現在の状態を見たら、お師匠様は草葉の陰で嘆くだろうな〜
まぁ、どこかで生きてるかもしれないけど…
という訳で、きっとこの護岸の下は今でもかなりの水が溜まっているんだと思います。
水位が低くなるとハゼ達はソコに避難するのでは…
すぐ近くにハゼがいると考えると、釣りをする気にもなるっしょ!
そうでも考えてないと、こんな釣れない釣りやってられんわぃ!!
でもマジな話、オッサンの狙いは穴ではなくて岩のエグレ。
大きめの岩の下側ってエグレている事があってソコにハゼが居るんです。
陸側からは見えないけど沖側に向かってエグレている所や、岩と岩の隙間のエグレ。
オッサンはこのエグレ狙いでチョロチョロと釣っていたのです。
まぁハゼの型は少し小さくなりますが、全然釣れないよりはマシです。
目線を切り替えると何となくエグレている所が見えてきて、ソコにエサを落とすとササッ!とエサが消えて、ハゼがエグレ内にエサを持ってゆきます。
ダボハゼはその場で突く事が多いけど、ハゼは持ってゆくんですよね。
だからエサが見える時は、エサの動きを見ているとハゼかどうかが判断できます。
ただ、エグレ内に持っていかれてもすぐにアワセを入れられなくて、しっかり喰わせないとハリに掛からないからけっこう深くまで持っていかれて、掛けてから引っ張り出すのに苦労する。
引っ張り出せる方向なら問題なくズルン!って出てくるんだけど、そうじゃない場合はハゼがエグレ内で踏ん張って出てこなくなる。
ここで無理して引っ張るとハリスや道糸が切れるだけだから、ハゼとの根比べになる。
しばらくテンションを緩め、ハゼが油断した時に抜くしかない。
この待つ時間の長いこと長いこと…
もはや穴釣りでも無い気もしますが、こうしないと釣れないからやるしかない。
ここぞという時はホタテとイソメのコラボエサで勝負をかけたりしてますが、多用するとダボやカニがウジャウジャ集まってきてハゼが釣れなくなる。
ホタテを使う利点は、バラけてハゼの喰いを気を誘うこと。
ハゼが反応するということは、同じく外道どもも反応するということでして…
ハゼが外道どもに負けずエサに突進してくれれば良いのですが、あ〜見えてけっこう謙虚なところがあるらしく、「お先にどうぞ!」とお譲りすることも多々あるようで。
一度、外道が集まるとその穴では釣りにならんので、使い所を間違えないようにしないとね。
本日の穴釣りも終盤に差し掛かった時間帯。
潮位は少しずつ上がりつつあるものの、長潮時の潮の動きなんて遅くて相変わらずな感じの時だった。
何の気無しに仕掛けを落とした小さな隙間。
思いの外スルスルと落ちてゆくが、それほど深くもない。
ただ、垂直方面ではなく斜めに落ちてゆくタイプの穴。
実はこういう穴はハゼ入居率が高い。
期待してスンスン誘いを入れると、ククン!とハゼのアタリが来た!
「やっぱり居た!」とアワセるとググン!ググン!重い引きが来て、上がってきたのは本日最大サイズの17cm。
お〜良いねぇ!
このサイズが最初に来たということは一匹ではないハズ。
次もすぐに釣れてコレも16cm級。
そして次も…
次第にサイズダウンしてゆくけど釣れ続け、最終的にこの穴から10匹上がってきた!
たぶん今季は誰も探ってなかった穴だと思います。
このように、見た目に穴だと分からないこんなサービスホールを見つければ、一気に数を稼げるのも穴釣りの魅力。
穴釣り師のタイプはいろいろあるけど、オッサンはこんな穴を夢見てシラミ潰しに探るタイプです。
という訳で4時間で20匹と厳しいながらも数はそこそこでした。
あの穴を見つけられなかったら「厳しかったね〜…」で終わるところでした。
数は稼げて良かった
最大サイズは17cm
ハゼのサイズが17cmで足踏みしてるし、まだ水温が温かいから本格的な穴釣りはまだ先かな。
次こそは18cm釣りたいと思ってるんだけど、なかなか手ごわいな〜
終盤にH2氏がオッサンの隣りに戻ってきたんだけど、移動先でもパッとしなかったらしい。
オッサンがサービスホールでフィーバーしている隣りで何匹か釣っていたけど、釣り上げたハゼが手元に来る前に落ちたり、手から握っていたハゼがスルリと抜けたりと散々だった。
今日はH2氏の日ではなかったらしい。
こんな日は誰もが経験する。
自分だけがなぜか釣れなかったり、やたら根掛かったりして調子が悪い日。
逆に釣れる日もあるんだし、そうやって世の中はバランスをとっているんだと思う。
きっと良いことあるさ!H2氏!!
今日のオッサンは釣れなくてもポイント移動はしなかった。
この判断が良かったのか悪かったのかは分からない。
もし移動していたら爆釣で20cmオーバーが釣れていたのかもしれないし、もしくは全然釣れなくて海に石を投げ付けていたかも知れない。
どちらが正しかったのかどうかを後から考えるのは意味のないことだ。
大事なのは、自分の責任でキチンと決断したかどうかだ。
人に吊られて一緒について行きますではなく、自分で考え、その根拠を信じ切れるどうか…
オッサンが自分の勘を信じた結果が今日の釣果だった。
帰り道、愛車を漕ぎながら今日の釣りを思い返していたら楽しかったから、きっとアレは正しかったんだと思った。
動くべきか…、留まるべきか…。
どちらにしてもある程度の苦痛を伴うものだが、それをリスクテイクするのも自分自身であるなら他人にとってはど〜でも良い事柄だろう。
たかがハゼ釣りだし!